
「若い頃と同じように食べているのに、なぜか体重が落ちにくくなった」「お腹まわりだけぽっちゃりしてきた」——40代・50代になってこうした変化を感じる女性は少なくありません。これは意志の弱さや努力不足のせいではなく、更年期に伴う体の自然な変化が関係していると考えられています。この記事では、更年期太りが起こる仕組みと、今日から取り入れやすい食事対策をわかりやすくご紹介します。
更年期になると太りやすくなるのはなぜ?
更年期は、卵巣機能の低下によって女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が徐々に減っていく時期です。エストロゲンは脂肪の分布や代謝に関わっているとされ、その分泌量が減ることで、脂肪が皮下よりも内臓まわりにつきやすくなる傾向があると一般に考えられています。いわゆる「お腹だけぽっこり」の体型変化は、この内臓脂肪の増えやすさが関係しているといわれています。
さらに、加齢に伴い筋肉量が自然と減少しやすくなることも見逃せません。筋肉は体内で最もエネルギーを消費する組織のひとつであり、筋肉量が減ると基礎代謝(何もしなくても消費されるエネルギー)も下がりやすくなります。「食べる量は変わらないのに太りやすい」と感じるのは、こうした代謝の変化が背景にある場合が多いのです。
更年期太り対策に役立つ食事の考え方
タンパク質を意識してとる
筋肉の材料となるタンパク質は、更年期世代こそ意識してとりたい栄養素です。肉・魚・卵・大豆製品・乳製品などをバランスよく組み合わせ、一食に手のひら一枚分程度を目安に取り入れると良いとされています。筋肉量の維持は基礎代謝の維持にもつながると考えられています。
血糖値の急上昇を避ける食べ方
糖質を一気にとると血糖値が急上昇し、それを下げるために分泌されるインスリンの働きで脂肪が蓄積されやすくなるといわれています。ご飯やパンなどの主食は、野菜やタンパク質から先に食べる「食べる順番」を意識するだけでも、血糖値の上がり方が緩やかになりやすいとされています。
食物繊維・発酵食品で腸内環境を整える
野菜・きのこ・海藻・発酵食品などは、腸内環境を整えるうえで役立つ食材とされています。腸内環境は代謝や体調全般にも関わりがあると考えられており、日々の食事に少しずつ取り入れることが大切です。
女性ホルモンと基礎代謝・筋肉量の関係
更年期太りの対策として食事だけでなく、体を動かす習慣も重要な要素です。特に筋力トレーニングは、加齢による筋肉量の減少を穏やかにするサポートになると一般に考えられています。激しい運動でなくても、スクワットや軽い自重トレーニングを継続的に行うことで、筋肉への刺激を保ちやすくなります。
また、睡眠不足やストレスも食欲やホルモンバランスに影響を与える要因のひとつとされています。更年期の体は変化しやすい時期だからこそ、食事・運動・休養をセットで見直すことが、体型の変化と付き合っていくうえで役立つと考えられます。
今日からできる実践ポイント
- 毎食にタンパク質源(卵・魚・大豆製品など)を一品プラスする
- ご飯より先に野菜・タンパク質から食べる「食べる順番」を意識する
- 間食は糖質の多いお菓子より、ナッツやヨーグルトなどに置き換えてみる
- 階段を使う、軽いスクワットをするなど、筋肉を使う機会を日常に増やす
- 睡眠時間を確保し、体を休ませる時間も大切にする
まとめ
更年期に伴う体型の変化は、ホルモンバランスや筋肉量の変化など、体の自然な仕組みによる部分が大きいと考えられています。だからこそ、無理な食事制限よりも、タンパク質や食物繊維をしっかりとる、血糖値を上げにくい食べ方を意識するといった、続けやすい工夫が大切です。ご自身の体の変化に合わせた食事や運動の工夫は、一人で見直すのが難しいと感じることもあるかもしれません。気になる方はトレーナーに相談を。
